スタンフォード大学、香港大学の学生と立教大学生が、被災地の魅力をまとめたコンテンツを作成
経済学部経済政策学科1年次 栗山結衣さん
2018/11/07
RIKKYO GLOBAL
OVERVIEW
「陸前高田プロジェクト」は、東日本大震災の被災地である岩手県陸前高田市復興支援に寄与していくことを目的とするプログラムです。2018年度の活動の様子をご紹介します。
「陸前高田プロジェクト」は、東日本大震災の被災地である岩手県陸前高田市でフィールドワーク(4泊5日)を行い、同市の現状を共有した上で課題に取り組み、陸前高田市の復興支援に寄与していくことを目的とする課題基盤型学習(PBL:Project-based Learning)プログラムです。2013年度からパイロット授業としてスタートしたこの授業に、2018年度は、14人の立教大学生に加え、2015年度から継続して共同参加しているスタンフォード大学の学生6人が参加。更に本年度は立教大学へのインターンシップや学生交流で関係の深まった香港大学の学生2人も新たに加わりました。
現地研修に取り組む栗山さん(写真左)
2018年度は、陸前高田市から委託を受け市内で各種事業を実施運営している一般社団法人マルゴト陸前高田の事業を通じ「陸前高田市の魅力を伝えるコンテンツを作成し発信する」 という課題に取り組みました。メンバーは大学混合の4チームに分かれ、うち1つのチームは陸前高田の方々との交流会を企画実施、3チームはマルゴト陸前高田の提供する外国人向け体験コンテンツに対し現地研修での実際の体験に基づく内容改良提案、記事や動画等による魅力発信コンテンツの作成を行いました。3チームの内訳は、ふるさとビジット体験(日中数時間の民家生活体験)より海側のお宅と山側のお宅で2チーム、加えて神田葡萄園の1チームでした。現地滞在中は民泊をさせていただいたり、印象に残った事柄をInstagramに投稿したりもしました。
9月7日(金)~11日(火)に行った現地研修の終盤では、成果物のアイディアを陸前高田市長や地域の皆さんに報告。9月12日(水)に立教大学で行われた成果報告会では、マルゴト陸前高田のスタッフの皆さんに向けて最終報告を行いました。
今回は、神田葡萄園体験コンテンツの改良提案?魅力発信チームとして活動した立教大学の受講生 栗山結衣さん(経済学部経済政策学科1年次)にお話を伺いました。
9月7日(金)~11日(火)に行った現地研修の終盤では、成果物のアイディアを陸前高田市長や地域の皆さんに報告。9月12日(水)に立教大学で行われた成果報告会では、マルゴト陸前高田のスタッフの皆さんに向けて最終報告を行いました。
今回は、神田葡萄園体験コンテンツの改良提案?魅力発信チームとして活動した立教大学の受講生 栗山結衣さん(経済学部経済政策学科1年次)にお話を伺いました。
活動の概要と印象的だったエピソードを教えてください。
ぶどう農園にて、現地研修の様子
本プロジェクトは、事前研修?現地研修?事後研修から構成されます。はじめに立教生同士で陸前高田に関する下調べをした後に、スタンフォード大学と香港大学の学生が合流しました。5日間の現地研修では、ふるさとビジット(海)?ふるさとビジット(山)?ぶどう農園?イベント班に分かれ、前半にそれぞれを体験し、後半では体験した内容から班ごとにディスカッションを行いながら新しい企画案を考案します。中間発表では、陸前高田市長などからフィードバックをいただき事後研修として行われる最終発表に向けブラッシュアップを重ね具体的な形にしていきます。
全体を通して特に印象に残っていることは、現地研修の1日目にホームステイをさせていただいたときに伺ったお話です。私たちのような市外からきた人間をとてもあたたかく迎えてくださる理由を伺うと、「ボランティアのボランティアでありたい」と仰っていたのです。そして震災での体験や私たちの疑問にも丁寧に答えてくださいました。現地に足を運ぶことは大切ですが、このように直接伺うことのできる機会はなかなかないことなので大変貴重な経験をすることができたように思います。
全体を通して特に印象に残っていることは、現地研修の1日目にホームステイをさせていただいたときに伺ったお話です。私たちのような市外からきた人間をとてもあたたかく迎えてくださる理由を伺うと、「ボランティアのボランティアでありたい」と仰っていたのです。そして震災での体験や私たちの疑問にも丁寧に答えてくださいました。現地に足を運ぶことは大切ですが、このように直接伺うことのできる機会はなかなかないことなので大変貴重な経験をすることができたように思います。
感じたこと、学んだことを教えてください
留学経験が浅い私にとってやはり言語の壁がネックであることは事実でした。しかし海外の学生が意欲的にこのプログラムに参加し、現地の方のお話を伺おうと努力しているのを目にすることで自分の学習意欲が駆り立てられる場面がいくつもありました。また、陸前高田の方々と関わらせていただく中で、ふるさとへの愛が感じられ「人と人の繋がり」が地域の絆を強めている要因なのだと学ぶことができました。
今回の経験を今後どのように活かしていきたいですか
国内国外問わず、自分が見聞きした情報に関してできる限り生の声を聞くことを大切にしようと考えています。「百聞は一見にしかず」という言葉がありますが、目には見えない人々の中にある想いを知るためにはやはり対話する必要があります。また、自然災害は誰しもが体験する可能性のあることなので、常日頃から当事者意識を持ち時には発信者になることも重要だと考えるようになりました。
陸前高田グローバルキャンパス モンティホールにて。戸羽太 陸前高田市長と(写真前列中央)
修了証をもつ受講生たち
※本プログラムは「Rikkyo Global 24」の取り組みの一つとして、留学生を含む立教大学生が、被災地の現状を広く知り、復興における課題の共有を通じて陸前高田市の復興支援に寄与していくことを目的に、2013年度からパイロットプログラムとしてスタートしました。本プログラムの趣旨に賛同したスタンフォード大学が、学生の派遣を希望。2015年度からはスタンフォード大学内にあるNPO団体VIA(Volunteers in Asia)が仲介役となり、毎年学生が参加しています。
※完成した作品と活動報告はグローバル教育センターのページで公開しています。
※完成した作品と活動報告はグローバル教育センターのページで公開しています。
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